7月旬のお魚「マダコ」

マダコとは?

日本近海で獲れる食用のタコには、マダコ、ミズダコ、ヤナギダコ、イイダコ、テナガダコなどがいますが、一般的にタコといえば「マダコ」を指します。名前の由来は、「タ」は手、「コ」はたくさん=手がたくさんという意味で、英語では「octopus」と呼ばれ、これも8本足という意味だそうです。
日本では馴染みの深い食材ですが、宗教上の理由から「デビルフィッシュ」などと呼ばれ、見向きもされないところもあり、食用とする地域は少数派です。ただ、近年の和食の普及から、今まで食用としなかった地域でも少しずつ食べられるようになってきています。

分類

分類     タコ目マダコ科マダコ属
標準和名   マダコ

特徴

基本情報

◆産 地
兵庫県(明石タコ)、岡山県(下津井タコ)、広島県(三原やっさダコ)、香川県、熊本県、モロッコ、モーリタニア

◆生 態
水深40mの岩棚や岩礁の岩穴、石の下、砂泥底に潜った穴などに生息し、昼間は巣穴で動かず、じっとしています。岩礁に住むタコは、強いものが一番いい穴を占領し、縄張りを持つため、弱いものは穴すらなく、窪みに小石や貝殻を積んで身を隠しています。
外面に面した海域に多く内湾には少ないほか、真水を嫌って汽水域には生息しません。

◆漁 期
産卵期は、地域によって異なり、瀬戸内海では3~11月頃になります。
年中漁獲されますが、岡山県では、産卵期にあたる2~3月と9~10月が禁漁となっています。

青色=産卵期  黄色=漁獲時期  赤色=最盛期

◆漁 法
トロール(底曳網)とタコ壺

目利きのポイント

活きているものであれば、吸盤は吸い付いたり、手で押すと表皮の色が変わるようなものがよいでしょう。
ただし、活きていても、産卵後(特にメス)は身が非常にやせているので、避けた方がよいでしょう。
茹でたものは、濃い小豆色か、紅赤色で、触って弾力があるもの、皮がめくれておらず傷がないものの、足先がきれいに丸まっているものが良いでしょう。
やや茶色味を帯びたものは、茹でる際の温度が十分でない場合がありますので、中までしっかり加熱されているかよく確認してください。

おすすめの食べ方

マダコは、お刺身、カルパッチョ、酢の物、天ぷら、唐揚げ、炒め物など様々な料理があります。
暑い時期ですので、さっぱりといただける料理はいかがでしょうか。

タコ天

  • ▼材料(2人前)
    ・マダコ      ・・・  足1本
    ・アスパラガス   ・・・  2本
    ・塩        ・・・  少々
    ・天ぷら粉     ・・・  適量
    ・水        ・・・  適量

▼作り方
①マダコの頭をひっくり返して、内臓を取り出し、頭を元に戻します。
②塩でもみ洗いして、ぬめりを取り除きます。※ぬめりは臭みのもと。
塩が灰色になったら、一度洗います。(2回繰り返す)
※吸盤の中にもゴミが入っているので、よく洗いましょう。
③ボウルに天ぷら粉と水を入れて、混ぜ合わせます。
④斜めに4等分したアスパラガスとブツ切りにしておいたタコに衣をつけて170℃の油で揚げます。
⑤お皿にタコ、アスパラガスを盛り付けて、盛り塩を添えます。

マダコときゅうりのピリ辛和え

  • ▼材料(2人前)
    ・マダコ   ・・・  100g
    ・キュウリ  ・・・  1本

  • Aコチュジャン  ・・・  大さじ1
    A醤油      ・・・  大さじ1
    A砂糖      ・・・  小さじ1
    A酢       ・・・  小さじ1
    Aごま油     ・・・  小さじ1
    A白炒り胡麻   ・・・  大さじ1

▼作り方
①タコを一口大にカットします。
②キュウリを適当な大きさに切ります。
③ボウルにAの調味料を混ぜ合わせます。
④③の中にタコとキュウリを入れて和えます。

栄養素

マダコは、脂質*2がとても少なく、たんぱく質*1が豊富であるので低脂質高たんぱく質の食材であると言えます。
下記の表には記載がないですが、タウリン*3というアミノ酸の一種も多く含まれています。水溶性であるため、生や汁ごと食べる料理で無駄なく摂取できます。

▼<いか・たこ類>(たこ類) まだこ 生 100g当たりの栄養素

▼<いか・たこ類>(たこ類) まだこ ゆで 100g当たりの栄養素

※バランスの良い食事を心がけましょう。
*1たんぱく質とは、三大栄養素のひとつであり、血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であるとともに、酵素などの生命維持に欠かせない多くの成分になります。エネルギー源として使われることもあります。また、たんぱく質は、アミノ酸で構成されており、体内で合成できるもの(非必須アミノ酸)・合成できないもの(必須アミノ酸)があり、後者は食事から摂取する必要があると言えます。
*2脂質とは、三大栄養素のひとつであり、1グラムあたり9キロカロリーと、三大栄養素の中でも最も高いエネルギーを得ることができます。重要なエネルギー源だけでなく、ホルモンや細胞膜、核膜を構成したりする働きがあります。
*3タウリンとは、含硫アミノ酸の一種。体内でも作られますが、量が少なく、食事からの摂取が必要な栄養素です。消化管内でコレステロールの吸収を抑える働きなどがあります。