4月旬のお魚「サワラ」

サワラとは?

魚編に春と書いて「鰆(さわら)」と読みます。
関東では、脂の乗る冬が旬とされていますが、瀬戸内海ではその名の通り、春先に産卵を迎えた魚が回遊してきて漁が増えることから春の訪れを知らせる魚「春告魚」と言われており、瀬戸内海沿いでは、様々な郷土料理もあります。

分類

分類     スズキ目サバ科サワラ属
標準和名   サワラ

特徴

基本情報

◆産 地
福井県、京都府、石川県、福岡県、長崎県(水揚げは日本海の方が多い)
関西(特に瀬戸内海)では、4~5月に回遊してくるため、旬は春と認識されています。
春に獲れるサワラはさっぱりとしており、柔らかで淡白な味わいです。身だけではなく、真子や白子を一緒に食べる文化があるのも、この地域の特徴です。
また、大きさによって、サゴシ、ナギ、サワラと名前が変わる出世魚のひとつです。

◆生 態
沿岸表層性で、濁った海水を好み、水温10~20度の水域に生息しています。
春になると、内海や内湾に来遊して夏を過ごし、秋から冬にかけて外海域にかけて回遊します。

◆漁 期
瀬戸内海では、産卵のため内湾に来遊してくる4~5月頃が最盛期となります。
関東のほうでは、産卵前の脂が乗った12~2月の冬頃を旬としています。

青色=産卵期  黄色=漁獲時期  赤色=最盛期

◆漁 法
定置網が主流で、巻網での漁獲量が多いです。
他にも、刺網や流し網、釣り、延縄などで漁獲されています。

目利きのポイント

巻網などで獲られることが大半ですが、身が柔らかい魚なので、出来れば釣り物で、活締めしてあるものがよいでしょう。また、小さなものより大きなものの方が身質が良い傾向にあります。
釣り物が難しい場合は、皮目が擦れておらず、艶々しており、エラの中が鮮紅色のものが新鮮です。
身が柔らかいので、あまりお勧めできませんが、触ってみて硬いものもよいですが、氷などで冷やしていると分かりにくいので、注意が必要です。

おすすめの食べ方

サワラは、身が柔らかく、癖もなく淡白な味わいです。春は、真子や白子を持っているので、身よりも卵を楽しめる時期になるので、真子は煮付けや塩焼きに白子は天ぷらや茹でてポン酢などにして美味しくいただけます。
また、身はお刺身や塩焼き、西京焼き、煮付け、ムニエル、フライ、味噌汁など様々な料理に合う万能な魚です。

サワラの西京焼き

  • ▼材料(2人前)
    ・サワラの切身  ・・・  2切
    ・塩       ・・・  小さじ1/2

  • A白みそ     ・・・  100g
    Aみりん     ・・・  大さじ1/2
    A砂糖      ・・・  大さじ2
    A生姜      ・・・  適量

▼作り方
①生姜は薄くスライスします。
サワラの切身は、塩を振ってしばらく置いておきます。出てきた水分はふき取ります。
②ボウルにAの調味料を混ぜ合わせます。
③バットに②の味噌を塗り、切身を並べ、表面にも味噌を塗ります。
ラップで覆い、冷蔵庫で半日寝かします。
④表面の味噌をふき取り、グリルで6分程度かけて弱火で焼きます。
⑤お皿に盛り付け、はじかみなどを添えて完成です。

サワラの真子の煮付け

  • ▼材料(2人前)
    ・サワラの真子   ・・・  1つ
    ・大根       ・・・  2個
    ・ネギ       ・・・  少々
    ・みょうが     ・・・  お好みで

  • A砂糖       ・・・  大さじ1
    A顆粒だし     ・・・  小さじ1
    A濃口醤油     ・・・  大さじ1
    Aみりん      ・・・  大さじ1

▼作り方
①真子を3%程度の食塩水に漬けます。
②鍋に湯を沸かし、①と真子を入れて茹でます。
③別の鍋に水と大根を入れて、下茹でします。
④③に②の真子(適当な大きさに切る)とAの調味料を入れて煮ていきます。
※途中で真子につまようじで穴を何ヵ所か開けると味が染み込みます。
⑤器に真子と大根を盛り付けて、ネギを散らせたら完成です。

栄養素

サワラは、良質なたんぱく質*1を含む魚です。必須アミノ酸がバランスよく揃っており、アミノ酸スコアは「100」となっています。脂質*2には、不飽和脂肪酸の一種DHAやEPAを十分な量を含んでいます。ビタミンB群のなかでも多く含まれるのがビタミンB2*3です。

▼〈魚類〉さわら 生 100g当たりの栄養素

※バランスの良い食事を心がけましょう。
*1たんぱく質とは、三大栄養素のひとつであり、血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であるとともに、酵素などの生命維持に欠かせない多くの成分になります。エネルギー源として使われることもあります。また、たんぱく質は、アミノ酸で構成されており、体内で合成できるもの(非必須アミノ酸)・合成できないもの(必須アミノ酸)があり、後者は食事から摂取する必要があると言えます。
*2脂質とは、三大栄養素のひとつであり、1グラムあたり9キロカロリーと、三大栄養素の中でも最も高いエネルギーを得ることができます。重要なエネルギー源だけでなく、ホルモンや細胞膜、核膜を構成したりする働きがあります。
*3ビタミンB2とは、水溶性ビタミンのひとつで、三大栄養素がエネルギーになるための補酵素の役割があり、脂質の代謝に大きく関わっている栄養素です。