

鰤は成長段階に応じて名前が変わることから出世魚と言われております。地域によっても呼び方が異なり、関東ではワカシ(ワカナゴ)→イナダ→ワラサ→ブリ、関西ではモジャコ→ワカナ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリとなります。
そのことから「立身出世を願う」という意味が込められており、福山市では縁起物としておせち料理にも使われています。
おせち料理では、「焼きもの」のお重に照り焼きを入れるのが一般的です。


また、大晦日に食べる「年越しそば」と同じように、西日本では「年取り魚」という習慣がありました。 その名残で現在ではお正月に「年取り魚」を食べます。年取り魚は、西日本では鰤が、東日本では鮭が食べられています。
ほかにも、長野県や近畿・中国・北九州地方などではおせち料理だけでなく、お雑煮にも鰤を入れるところが多くあります。そして、縁起だけではなく、鰤は冬が旬なので脂がのっておいしいため 、おせち料理に使われる魚として理にかなっています。



養殖ブリは、2021年の原料状況は前年9割と予想されていましたが、在池量の(養殖業者が生簀で養殖する量)不足と、モジャコ不漁による種苗不足の懸念等から全国的に状況が一転し、価格相場は高値で推移し、販売に影響が出ております。
コロナ禍に対応する販売促進支援策(国)で、国内の需要拡大が進んだ事、また、天然鰤の資源水準(漁獲量)が平年を下回っている事などの影響を受け、品不足、価格高騰に繋がっていると思われます。
養殖ブリの入荷量は前年同期比4割減となっており、2022年度については、本年の5~6割と予想されております。また、相場については、現状で前年の 1.4 倍となっており、2022年度は在地量不足により 1.6~1.7 倍程度の相場高と予測される上、夏場の出荷止めも想定されており、「鰤離れ」が懸念されています。
クラハシでは、これらの産地生産状況、需給状況を早期に捉え、2022年通期にわたり、品質の良い鰤の確保と共に、ニーズに応じたフィーレ等の加工商材をご提供できる体制を整えております。また、鰤の仲間であるカンパチ、増産傾向のヒラマサなども併せてご提案いたします。



養殖カンパチ
カンバチは、ブリより色変わりが少ないため、刺身にした時の変色がしにくいのが特徴です。夏場の気温が高い時期に、非常に需要の高くなる魚です。

養殖ヒラマサ
九州地区で馴染みのあるヒラマサは養殖も盛んです。程よい脂のりはぶりとカンパチの中間のような味わい。夏場の切り身商材として、養殖ぶりの代替え品として有能です。

天然(ぶり・ヒラマサ・カンパチ)
天然かつ原料状況の悪化から安定供給は困難ですが、当社の市場機能を活用することで限定的に手配を行えます。