今みなさんが着ている服は、どこで、だれによって、どのように作られたか知っていますか?

今みなさんが着ている服は、どこで、だれによって、どのように作られたか知っていますか?
大人たちが気持ちよく働きやすい労働環境で、地球に優しい素材と方法によって作られた服でしょうか。あるいは、大人や学校にも行けずに働く子ども達が体調を崩してしまいそうな過酷な場所で、自然環境への負担が大きい原材料と方法で作られた服でしょうか。服を気軽に買って着る私たち、服を作っている人々や環境、その間には大きな壁があるのが現状です。
今から8年前の2013年4月24日、バングラデシュの首都ダッカ近郊で複数の縫製工場が入った8階建てのビル「ラナ・プラザ」が崩壊し、2,500人以上の負傷者、500人以上の行方不明者、1,100名以上の衣料労働者が亡くなりました。その多くが若い女性でした。このビルにはヨーロッパの大手ファッションメーカーが多く入っており、利益や効率性や生産性を追求した結果、人権や低賃金や労働環境などの問題も含めて弱い立場の労働者が犠牲になるという大惨事が起きてしまいました。日本にいる私たちも決して遠い国の話や人ごとでなく、できれば安いものを買いたいという行動と密接に関係しています。Reasonable(リーズナブル・安価なもの)にはReason(リーズン・理由)があると、買う前にもう一度考えてみませんか。
買い物をするとき、価格やデザインや機能性のほかに、「エシカル」という新たな視点も加えて頂きたいと思います。エシカルとは英語で、直訳すると「倫理的な」という意味ですが、ここでは「人や地球環境、社会、地域に配慮した考え方や行動のこと」を指します。自分の暮らしの「エいきょうを シっかり カんがえル」ことがエシカルです。人や地球環境、社会、地域に配慮して作られた服をエシカルファッションといいます。見分け方の一つとして、服のラベルやタグに「フェアトレード」や「オーガニック」という文字を探し、ぜひお店の人に聞いてみてください。そして、買うだけでなく、いま持っている服に愛着をもって永く使うこともエシカルな暮らしといえるでしょう。もう着られなくなった服を兄弟や仲のいい友達にお下がりしたり、小さな穴やほつれができてしまったら手縫いでできる素敵な修繕方法もいっぱいあります。ファッションはただの「服」だけでなく、人も自然も動物も全てが関わっていることを心に留め、新しい発見や工夫を楽しみながら日々の暮らしの中で「エシカルファッション」をぜひ取り入れてみてください。

一般社団法人エシカル協会 竹地由佳